2016年2月21日日曜日

強さ そして 優しさ その①


強さって何でしょう?

酒に強い、学問に強い、地図に強い、武道で強い、地元で強い…etc…。
いろいろありますが、
一人の人間としての「強さ」を考えてみましょう。

筋骨隆々の人が物を叩き壊すのも…確かに力が強いのですが…。

私は、「自分と向き合うこと」から逃げない人を 強いなぁ~と思います。

自分と向き合うことで、その場を取り繕うような「言い訳」は消し飛びます。

ともすると自分にまで言い訳をして
何かを周りのせいにしてしまいがちな私たちは、
自分と向き合うときですら
プライドや名誉などの自分の虚像に向き合ってしまいがちです。

時として、向き合うべき「素の自分」を認めて受け入れることにも
大きな勇気と心の強さが必要な事もあると思います。

自分と向き合っていると、
心に突刺さった多くのトゲが見えて来ると思います。
トゲの正体はプライドだったりトラウマだったり…
いわゆる仏教で言う所の煩悩(ぼんのう)が原因のモノです。

このトゲは近くに風が吹くだけでも痛いような難物で
触れるととんでもなく痛いものだと思います。

だから現実の生活の中で、このトゲの近くに何かが来ただけでも
私たちは過剰に反応するのです。
「痛いから近寄らないで!」…と

その反応が起こっている時、我々は「痛い」原因を周囲のせいにします。
本当の痛みの元は「トゲが刺さっていること」なのに…。
誰かのせいで痛い訳じゃないんですよね。

でも、自分でもトゲに触れると痛いから。
…そもそもトゲの存在に気がついていないし…
痛い部分には自分でも極力近づきたくはないのです。

日常生活の中で、自分が妙に怒ったり悲しんだりの感情が動く時、
それは恐らくトゲがうずいているのです。

そんな時に「素の自分」としっかりと向き合って
トゲを抜くことが出来る人を本当に強い人だと私は思うのです。

トゲを見つけ、トゲを抜こうとするとき
働くのが仏(全てを創る元の聖なる存在)さまの力です。





画像は、じゃこめてい出版から発売された
「仏さまカード」(解説、文章:高家寺住職 北川宥智/絵:尼僧漫画家 悟東あすか)
全48枚の中の…馬頭観音さま(人々の苦しみのもとを喰い尽くす仏)

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